室内

インターネットなどなかった頃、武者修行と称してアメリカや諸外国に単身乗り込んで一旗揚げた日本人が沢山いました。

彼らは、まったき異文化から受ける圧力によって、己の身に付いた倫理観や世界観にさらに磨きをかけたのでした。宿でひとり、辛いときに鏡の中の己を見つめたのかどうか?

異文化に完全に包囲される状態を作って立ち向かえる強者がいる一方で、迎合を余儀なくされる者もいたのでしょう。外見は肌色なれど、中身は白人の行動規範を丸呑みしている人を武者修行中の日本人たちはバナナといいました(皮は黄色く中身は…)。

かえりみて現在、情報の流量は桁違いとなり、どこにいようと国境や人種の別なく洪水状態です。国内にいながら異国のひとり住まいのよう。部屋にこもり鏡に向かって独り言をいうような生活は、自覚を育てるより却って損ねる。発する言葉は洪水の水位を上げるばかりにも思える。肝心なのは情報をうまく活用することです。

音響の仕組みは、室内をより高次元な時空間へと変換する情報レンズのような働きです。なので演奏が音響そのものとして体験できてこそ。そうなると演奏家や作曲者の健康さ加減がダイレクトに響くので、ソフトも選ぶし、その上で聴くこちらの身の健康が問われていく、改善されていく。電源から順番に室内環境の整備をしていくとばらばらだった物事が楽しく繋がり出します。

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