待てば海路の日和あり

アンプなどの機器の内部の写真を雑誌で見ることがあります。

色分けされた配線、コンデンサや抵抗器も形や色彩の差で不思議な調和を醸し出すかのよう。ところが音は最悪なことがままある。

作業効率的に綺麗に整頓されたパーツ構成はメリットがあるだろうし、製造コストひいては製品価格も抑えられる。

一方で、海外製品にはとんでもない理念で作った物が様々ありました。完全に手配線で、しかも基盤を一切使用せずに、パーツが宙に浮いてる!

作る方は指先にセンサーがあるのでしょう。音は、と言えば、極めて有機的で、透明と味わいが両立していました。

空間も回路を構成するパーツの一部。日本のユーザーが海外製品の中を見て空っぽじゃないか!と冗談交じりで文句付けるのは、半分は羨ましかったのかも。

色々な機種を使いましたが、自分の部屋で、通電して実際に音楽をかけて数日間してからでないと、本当の性能は評価できない。

この作業は販売店では決して出来ないことです。なぜならたくさんの他の機械と一所に動作しているからですね。

アンプの内部でも、同じことが起きているわけです。

回路というと記号を線で繋いで、こっちはグラウンド、そっちに電源、あちらへ出力というのだけが現してあるけれど、それをどのような規模でどの程度のタイムスパンで現実化するのかは未知のままです。

シングルにしろプッシュプルにしろ、ひとつの仕掛けは全体に波及するし、全体という枠をどこに設定するかで、回路のパフォーマンスは無限に展開していくこともある。

部屋の中を電磁波の迷宮にはしたくない。機械は最小限にして、配置や家屋内、さらには近隣との相互作用にも意識を置いて、じっくり時を費やしたシステム運用をする。貴腐ワインのように熟成された音楽の再生も期待できます。

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